相続税の早見表(速算表)

By | 2016年2月25日

相続税の早見表(速算表)って?
相続税の具体的な計算方法については以前のコラムでお伝えさせていただきましたが、ふと、ご自身で相続税額を計算される際に相続税の早見表(速算表)の見方や取り扱いで戸惑われる方がいらっしゃいます。
そこで今回は相続税額の計算そのものではなく、相続税の早見表(速算表)についてお伝えさせていただきたいと思います。

相続税の速算表を概観してみよう
■ 相続税の速算表 (平成27年1月1日以降)
相続税の速算表 (平成27年1月1日以降)

相続税は平成27年1月1日以後の相続開始分から新法が適用され、6億円超で55%の税率が課されることとなりました。
見ていただくと、6億円超のレンジまでの間に7レンジ設けられており、各法定相続人の法定取得分が増加するにしたがって徐々に増加していくのがお分かりになるかと思います。つまり相続税額は財産額が高額になればなるほどその税額も高額になるのは直感的にお分かりになると思いますが、ここでふと、右列の控除額が気になるところです。
2番目に高いレンジで適用される50万円から6億円超で適用される7,200まで各レンジごとに異なった控除額が適用されることになりますが、この控除額はどういった方法で算出されるのでしょうか。

相続税額は原則通り計算すると本当面倒
実は相続税額は以下のように財産額を一定の区分に切り分けて、各区分ごとに異なった相続税率を掛け合わせて、その各区分の相続税額を合計することで計算するのが法令に従った計算方法となります。
例)法定相続人のうち1名の課税価格が1億円の場合
①1000万円以下の財産額までの区分・・・10% により計算
1000万円×10%=100万円
②1000万円超3000万円以下の財産額の区分・・・15%
2000万円×15%=300万円
③3000万円超5000万円以下の財産額の区分・・・20%
2000万円×20%=400万円
④5000万円超1億円以下の財産額の区分・・・30%
5000万円×30%=1500万円
⑤合計(①+②+③+④) 2300万円
速算表で計算すると10,000万円×30%-700万円=2,300万円で一致するのが確認できるかと思います。
非常に面倒な計算となることが分かるかと思います。実際には各法定相続人ごとにこの計算を行い、相続税の総額を計算することになります。
そこでこの面倒な相続税の計算を簡便化するために編み出されたのが相続税の速算表というわけです。

相続税の速算表の仕組み
ではそろそろ控除額のからくりについてご説明しましょう。
例えば3000万円以下のレンジで適用される控除額の50万円は以下の計算式で計算されます。
【1000万円以下の区分】
この部分は本当は10%で計算するはずだが、15%で計算するには1000万円以下の財産額について、1000万円以下の区分で適用される税率と3000万円以下の区分で適用される税率との差額(つまり5%分)だけ余計に高率の税率で課されてしまうので、その部分を控除してあげればいい。
つまり、、、
1000万円×(15%-10%)=50万円を控除してあげればいい。

すると
3000万円×15%-50万円{1000万円×(15%-10%)}=400万円
となり、速算表の結果と一致します。
つまり、控除額は同一の税率で計算するための一種の調整額ということができます。
ご参考ですが、一般にこのような速算表を用いて税額計算する税目には贈与税や所得税などがありますのでこれを機会に一度ご自身でご確認してみてはいかがでしょうか。

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また、自身で判断することが困難な場合には、税理士や行政書士などの専門家をご紹介することができます。


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